講座・課程詳細

申込締切日 / 2025/10/30ジャンル / 文化・芸術を学ぶ、ことば・言語を学ぶ、オンラインで学ぶ 学内講座コード /

たちばな教養学校Ukon第1期[オンデマンド]

主催:京都橘大学京都橘大学 京都橘大学

問合せ先:京都橘大学

開催日
2025/05/2~2025/10/30
入学金
 - 
時間
オンデマンド配信です。お申込み日から2025年10月31日まで視聴いただけます。
受講料
 - 
課程
公開講座(一般受講)
開講形態
オンデマンド配信
その他
各回1,500円
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講座詳細

■ たちばな教養学校Ukon──大人だって未完だ。たちばな教養学校Ukonは、京都橘大学が実施する公開講座です。多様な他者との共助・協働=〈ケア〉の精神に支えられた寛容な社会をめざします。 学びを通じた予想外の出会いから起こる自らの変化を楽しみ、人と人とのつながりや「対話」を通して、それぞれの人生を豊かにするきっかけとなる学校でありたいと思います。

■ テーマ〈第1期〉
「自分をひらくケア――「つながる」ことへのレッスン」

■ 概要〈第1期〉
費用対効果をあらわすコスパに加え、タイパ(タイムパフォーマンス・時間効率)の意識が広まっています。
身はひとつ、1日は24時間なのに、情報量は激増の一途。動画を「倍速試聴」する。仕事も家事もスピーディーに、人づきあいも恋愛も、ムダをしているヒマはない。
ショートカットで情報を集め、即断即決で最適解を手に入れたい。人びとはますます「せっかち」になってきています。

その一方で、「ネガティブ・ケイパビリティ(消極的な能力)」の価値が説かれます。
拙速な結論、過激な意見に飛びつかず、急がず焦らず、すぐに解決できない問題を抱えてそれに耐え抜く力——「宙ぶらりん」の状態に踏みとどまり、それを持ちこたえる力や態度が注目されます。

不確かで先行き不透明な時代を生きるには、そのバランスを取るしかないのだろうと思います。
生産性の時間(社会的時間)とは適度な距離を取り、自然の時間(自分の時間)との共存を図る。
それには、湯浅誠さん(社会活動家)のいう「SNS以上しがらみ未満」の新しい「つながり」――ゆるやかな〝縁〟に結ばれた居場所を創り出すことが大切です。
公と私の中間にある共有地(コモン)のような空間、手触りのある、人の顔が見える交流の場――。

その際キーワードになるのが「ケア」なのだと思います。人への配慮や思いやり、自分を取り巻く世界や歴史への関心、想像力なのだと思います。

「人の話をじっくり聞く」「立ち止まって自分に問いかけ、借りものでない言葉を見つけていく」「外とのゆるやかなつながりを取り戻す」「変わることを恐れない、楽しむ」――いまから始まるUkonの講座は、そうした気づき、〝生きた教養〟の場をめざします。

学頭・河野通和

備考

2023年5月から2023年9月に開講したUkon第1期の授業をオンデマンド配信です。
お申込み完了後、2025年10月31日(金)まで視聴できます。

■ 概要
2023年5月から2023年9月に開講したUkon第1期の授業をオンデマンド配信で視聴できます。
哲学研究者・大学教授・脚本家・翻訳家・書評家といった多種多様な講師が、
「自分をひらくケア――『つながる』ことへのレッスン」という共通テーマのもと、
たちばな教養学校Ukonに通奏低音のように流れる〈ケアの精神〉を様々な観点で示してくれています。

■ 講師・テーマ
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▼第1回「はじめまして、哲学対話」
 講師:永井 玲衣 さん(哲学研究者)
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▼第2回「ネガティブ・ケイパビリティとは──私にとっての学び」
 講師:日比野 英子 さん(京都橘大学学長・健康科学部教授)
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▼第3回「笑いの力──喜劇王チャップリンに学ぶ」
 講師:大野 裕之 さん(脚本家・演出家・映画プロデューサー・日本チャップリン協会会長)
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▼第4回「つながりの回復を求めて──食べものから考える」
 講師:平賀 緑 さん(京都橘大学経済学部准教授)
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▼第5回「他者のことばを生きる──翻訳家の仕事場」
 講師:鴻巣 友季子 さん(翻訳家・文芸評論家)
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▼第6回「非日常との出会い──ウズベキスタンで考えたこと」
 講師:河原 宣子 さん(京都橘大学看護学部教授)
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▼第7回「新しい居場所を求めて──京アニの世界から」
 講師:野村 幸一郎 さん(京都橘大学文学部教授)
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▼第8回「物語する世界──文学・漫画・ゲームと生きる」
 講師:渡辺 祐真 さん(文筆家・書評家・書評系YouTuber)
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※肩書は、授業実施当時のものです。

講師

名前
永井 玲衣
肩書き
哲学研究者
プロフィール
1991年東京都生まれ。哲学研究者。哲学研究と並行して、学校・企業・寺社・美術館・自治体などで哲学対話を幅広く行っている。哲学エッセイの連載なども手がける。著書に『水中の哲学者たち』。
名前
日比野 英子
肩書き
京都橘大学学長
プロフィール
1953年京都府生まれ。京都橘大学学長・健康科学部教授。主な著書に『臨床心理学を基本から学ぶ』、『個と向きあう介護』、『身体は誰のものか比較史でみる装いとケア』(以上、共著)、『心理学概論』(監修・共著)など。
名前
大野 裕之
肩書き
脚本家/演出家/映画プロデューサー/日本チャップリン協会会長
プロフィール
1974年大阪府生まれ。著書に『チャップリンとヒトラ- メディアとイメージの世界大戦』、『ディズニーとチャップリン エンタメビジネスを生んだ巨人』他多数。映画『太秦ライムライト』他でプロデューサー・脚本を担当。
名前
平賀 緑
肩書き
京都橘大学経済学部准教授
プロフィール
1971年広島県生まれ。京都橘大学経済学部准教授。植物油を中心に食料システムを政治経済学的アプローチから研究。著書に『植物油の政治経済学』、『食べものから学ぶ世界史:人も自然も壊さない経済とは?』。
名前
鴻巣 友季子
肩書き
翻訳家/文芸評論家
プロフィール
1963年東京都生まれ。翻訳家、文芸評論家。訳書に、ブロンテ『嵐が丘』、ミッチェル『風と共に去りぬ』、ウルフ『灯台へ』、アトウッド『誓願』他多数。著書に、『全身翻訳家』『謎とき『風と共に去りぬ』』『文学は予言する』他多数。
名前
河原 宣子
肩書き
京都橘大学看護学部教授
プロフィール
1964年三重県生まれ。京都橘大学看護学部教授。2005年に国際協力機構(JICA)の技術協力専門家としてウズベキスタン看護教育改善プロジェクトにおいて基礎看護学カリキュラムの導入支援にあたった。
名前
野村 幸一郎
肩書き
京都橘大学文学部教授
プロフィール
1964年三重県生まれ。京都橘大学文学部教授。専門は日本近代文学。主な著書に『小林秀雄 美的モデルネの行方』、『宮崎駿の地平』、『京アニを読む』、『二・二六事件の思想課題』、『東京裁判の思想課題』など。
名前
渡辺 祐真
肩書き
文筆家/書評家/書評系 YouTuber
プロフィール
1992年東京都生まれ。ゲーム会社でシナリオライターとして勤務する傍ら、2021年から文筆家、書評家、書評系YouTuberとして活躍。毎日新聞文芸時評担当(2022年4月~)。著書に『物語のカギ』。